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古典芸能へようこそ

歌舞伎、能・狂言、文楽などの世界に魅了されて20年。 「敷居が高い」と避けられがちの古典芸能の楽しみ方を少しでも分かりやすくお伝えできればと思います。

古典芸能との出逢い

総論

私が古典芸能に惹かれるようになったのは、今から20年ちょっと前の大学生の時。

 

毎年1月2日に初日を迎える歌舞伎座の初春公演が、教育テレビ(現Eテレ)で生中継されるのだが、偶然チャンネルを合わせて見たのが始まりでした。

 

むろん公演すべてが中継されるわけではなく、中継予定の時間とタイミングの合う舞台の様子が放送されるわけです。

 

その時、放送されていたのは「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」という演目で、歌舞伎の演目の中では王道と言ってもいい演目の一つです。

 

主役の「花川戸の助六(はなかわどのすけろく)」を演じていたのは、今は亡き十二世市川團十郎丈。

その兄「白酒売り 実は曾我十郎(しらざけうり じつはそがのじゅうろう)」を演じていたのが、こちらも今は亡き十八世中村勘三郎丈。(当時は「五代目中村勘九郎」を名乗ってました)

 

その時は「ほう、歌舞伎やってるわ。」「これが歌舞伎か」というくらいのニュアンスでボーっと見ていたのですが、途中で目から鱗のビックリするような演出があったのです。

それは、典型的な古典演目である「助六由縁江戸桜」の中で、アドリブが展開されたことです。

 

歌舞伎ファンの方なら「なんだ、そんなことか」と言われるでしょうが、当時の私には「歌舞伎=大仰で古臭いもの」という固定観念があったので、歌舞伎の舞台でアドリブが入ること自体が、大変な衝撃だったのです。

 

後に歌舞伎を知っていくにつれて、歌舞伎の演目の中でも、特に古典作品の中で悪ノリしない程度に面白いアドリブを入れられるかどうかが、なかなか技術のいることだと知って、それもまた歌舞伎の魅力だと分かるようになりました。

しかし繰り返しになりますが、その時は、それは大変衝撃的でした。

 

人間、何がきっかけで今まで興味がなかったものに惹かれるようになるか分かりません。

 

このブログを見て、歌舞伎をはじめとする古典芸能に興味を持っていただいたり、少しかじってはいたけど、もっといろいろ知ることができたということになれば幸いと思いながら、つらつらと綴っていきたいと思います。